ランサーズやクラウドワークスはブラック企業? その3

(画像出典:lancers, crowdworks)

こんにちは、伊田です。

 

クラウドソーシング企業の代表である、ランサーズクラウドワークスについて記事を書かせて頂いてます。

 

連載ですが各回で話がまとまっていますので、ご自由な所からお読みください。

 

前回ランサーズクラウドワークスが他のクラウドソーシング企業もどきよりも数段優れている、決してブラック企業ではないという「持ち上げ」の記事を書きました。

 

持ち上げておいて何ですが、これからの話は「落とすこと」になります。

 

今回は、クラウドソーシング企業に関係して最も大きな事件として取り上げられたもののひとつである、2016年12月のDeNA事件について、簡単におさらいしてみたいと思います。

 

 


・DeNA事件。


(DeNA本社の入居する渋谷ヒカリエ:Wikipedia)

 

DeNAという会社をご存知でしょうか。きっと誰もが耳にしたこと位はあると思います。

 

DeNAが一般のひとたちにも知られる様に成ったのは、2011年にプロ野球の横浜ベイスターズを買収し、オーナーに成った時からだと言えます。

 

しかしそれ以前2007年には既に東証一部上場を果たしている大企業で、その主要事業は、インターネットメディア運営やスマホアプリ開発にありました(今でもそうです)。

 

そのDeNAが運営するサイトにWELQ(ウェルク)という医療系情報サイトがありました。

 

しかしこともあろうに、DeNAは、その自社運営サイトWELQに載せる医療系の記事を大量に、ランサーズの素人ライターに発注していたのです。

 

この発覚と、その危険性が報じられたのがDeNA事件だと言えます。

 

 


・PVを稼げれば勝ちの世界。


(画像出典:Croco株式会社)

 

それにしてもなぜ、DeNAはそんなこと、つまり必死に成って医療系サイトを運営していたのでしょうか。

 

彼らの本業はインターネット関連事業であって、医療は畑違いの分野です。

 

少なくとも彼らは、全国の皆様に無料の医療情報を提供して社会貢献したい、などとは思っていなかったでしょう。

 

彼らの動機、それはインターネットメディアの運営に何かしらの形で関われば直ぐに分かることです。

 

その理由(動機)は間違いなく、医療系情報は一番、PVを稼げるという点にあったはずです。

 

医療系つまり美容、健康は、いまでもインターネットメディア運営においてPVの稼ぎ頭と成るネタです。「本当は怖い家庭の医学」というテレビ番組がヒットしたことからも分かるのではないでしょうか。

 

医療ネタは老若男女の関心を大変ひきつけます。特に主婦層がターゲットに成ります。この傾向は、いまでもインターネットメディア業界では変わりません。

 

だから、DeNAは、医療情報サイトWELQなんていうのを運営していたわけです。

 

 


・PVとは?


 

ところで、PVという言葉について、まだ説明していませんでした。

 

PVとは、Page Viewsの略で、サイトにある記事が何回見られたかを表す数値です。インターネットメディアでは、このPV数をトラフィックとも言います。

 

テレビで言う視聴率=PVと考えればよろしいでしょう。

 

インターネットメディアは、このPVを稼ぐことに全力を傾注します。

 

なぜでしょうか。それは、いろいろな仕方でサイト内に組み込まれている広告に読者を誘導するためです。

 

これはTV局が、面白い番組を放送するのは、結局のところCMを見てもらうため、というのとほとんど同じです。

 

話をDeNA事件に戻すのなら、いずれにせよこういった事情から、つまりPVを稼ぐため、ただそれだけのために、DeNAは、恐らくはそんなに興味の無かったし得意でもなかった医療系サイトの運営に乗り出たのです。

 

次回は、この事件とランサーズとの関わり合いを見てみたいと思います。

 

今回はここまでです。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m

 

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